はじめに
9月13日から、大相撲秋場所が始まりました。
今場所も楽しみにしていましたが、初日から残念な知らせがありました。
横綱の豊昇龍、幕内の若隆景、若ノ勝の3人が休場となりました。
一方で、新入幕の朝翠龍と兄・朝紅龍がそろって白星を挙げるなど、うれしい話題もありました。
今回は、秋場所初日の取組を見て、私が特に印象に残った相撲を振り返ってみたいと思います。
若隆景の休場が残念です
今場所、私が一番気になっていたのは若隆景です。
秋場所は休場となり、番付も下がってしまいました。
とても残念ですが、今は無理をせず、リハビリに専念してほしいと思っています。
若隆景はこれまで4回の手術を経験し、一時は復帰することも難しいと言われていました。
それでも懸命にリハビリを続け、土俵に戻ってきました。
本人も、復帰できたことを喜んでいました。
何度も苦しい時期を乗り越えてきただけに、今は焦らず、しっかり身体を治してほしいと思います。
また元気な姿で土俵に戻ってくることを、私も心から願っています。
今場所は休場ですが、これからも応援しています。
朝翠龍と朝紅龍、兄弟そろって初日白星
秋場所では、朝翠龍が新入幕となりました。
朝翠龍と朝紅龍は、史上14組目となる兄弟幕内力士です。
初日は、朝翠龍が千代翔馬と対戦。
左を差し、低い姿勢から一気に前へ出て、寄り切りで勝ちました。
新入幕の初日で、見事な白星です。
今年2月にお母さんを亡くした朝翠龍。
お母さんが願っていた「兄弟そろって幕内」という夢が、今回実現しました。
取組後には「緊張せずに相撲が取れました」と喜びを語りながらも、「ここがゴールではない」という前向きな姿勢を見せていました。
そして朝紅龍も翔猿と対戦。
豪快な下手投げで翔猿を破りました。
土俵際では、初めてお互いが力水をつけ合う場面もあり、とても印象に残りました。
これで兄弟そろって初日白星。
若くして亡くなられたお母さんのことを思うと、私もこの二人を応援したいという気持ちになりました。
これからも兄弟そろって活躍してほしいですね。
若元春も初日白星
若隆景の兄、若元春は正代との対戦でした。
若元春は得意の左を差して攻め込み、正代を起こして寄り切り。
初日白星となりました。
この日の若元春には、久しぶりに覇気のある相撲を見たような気がしました。
ここ数場所は、少し元気がないように感じることもあったので、今場所にかける気迫が伝わってくるような、いい相撲でした。
弟の若隆景が休場しているだけに、今場所は若隆景の分まで頑張ってほしいです。
王鵬と金峰山
王鵬と金峰山の一番は、金峰山が寄り切りで勝ちました。
王鵬は7月場所で2勝13敗と大きく負け越し、秋場所では三役から平幕へ番付を下げています。
この日の立ち合いは、少し合わなかったようで、王鵬が立ち遅れたようにも見えました。
金峰山は、立ち合いで咄嗟に右を差しにいったとのこと。
今場所、巻き返したい王鵬にとっては、悔しい初日となりました。
宇良の相撲に大歓声
宇良と獅子の一番も印象に残りました。
宇良が低く当たり、右をのぞかせて長身の獅子をいなします。
相手の体勢を崩して泳がせたところを、後ろから送り倒し。
人気力士の宇良の白星に、館内から大きな歓声が上がりました。
解説では、宇良がこれまで若い力士たちと同じように準備運動から参加していて、本人もそれを当たり前のことだと思っているという話がありました。
こういうところも宇良らしいなと思います。
長く相撲を続けている力士が、若い力士たちと一緒になって準備をする。
そういう姿勢は、見習いたいものだと感じました。
尊富士は逆転で白星
尊富士と平戸海の一番は、平戸海が攻めていました。
ところが最後は尊富士が突き落とし。
逆転で尊富士の勝利となりました。
解説では、平戸海について最後の詰めが悪く、相手を正面に置いていなかったことが指摘されていました。
勝負は最後まで分からないものですね。
朝乃山と一山本、2年ぶりの対戦
この日の取組で、もう一つ心に残ったのが朝乃山と一山本の対戦です。
朝乃山が寄り切りで勝ちました。
朝乃山はこれまで、膝をかばうような相撲になることもありましたが、この日はそれを感じさせず、身体を寄せて前へ前へと出たのがよかったと思います。
実はこの二人、2024年名古屋場所で朝乃山が、左膝前十字靭帯断裂という大けがを負った一番以来、2年ぶりの対戦でした。
取組後、朝乃山は「この日をずっと待っていた」と話し、けがをした時以来の対戦で意識するものがあったこと、恐怖心もあったことを明かしました。
それでも「負けてもいいから前に出よう」と頭からいったそうです。
一山本も「もう一回幕内で対戦出来て、うれしいが腹がたってきたなぁ。次はリベンジしたい」と笑顔で話していました。
2年ぶりに幕内で再び顔を合わせた二人。
今回は朝乃山に軍配が上がりましたが、次の対戦も楽しみです。
隆の勝、厳しい相撲で白星
隆の勝は藤凌駕との対戦。
左の脇をしっかり閉め、攻めを休めず、最後は送り出しで勝ちました。
相手に攻める隙を与えない、厳しい相撲だったと思います。
藤ノ川は苦手としていた相手から初白星
義ノ富士と藤ノ川の一番は、藤ノ川がすくい投げからの寄り切りで勝ちました。
十両時代を含め、これまで6戦全敗していた相手からの初白星です。
立ち合いで右を差し、すかさずすくい投げで相手の体勢を崩しました。
土俵際では相手の反撃をこらえ、最後は力強く寄り切る好内容の相撲でした。
苦手としていた相手から勝てたことは、今後にもつながりそうです。
熱海富士にも期待
熱海富士は豪ノ山を寄り切りで破りました。
熱海富士は先場所12勝3敗という好成績を収め、直近2場所でも21勝を挙げています。
今場所も好成績を残せば、大関昇進への期待もさらに高まりそうです。
初日を白星でスタートした熱海富士。
今場所、どこまで勝ち星を伸ばすのか楽しみです。
安青錦、大関復帰後の初日白星
名古屋場所で優勝し、大関に復帰した安青錦。
初日は琴栄峰を寄り切りで破りました。
けがの影響も心配されましたが、力強い相撲で白星。
半年ぶりとなる両国国技館での白星となりました。
大関に復帰した今場所、どんな相撲を見せてくれるのか注目しています。
琴桜と高安
琴桜は高安を寄り切りで破り、初日白星となりました。
琴桜は「落ち着いて相撲が取れたと思う」と話していました。
解説者からは、勝った琴桜に対して「そろそろ活躍してほしい」という厳しい言葉もありました。先に引いてしまう癖や、立ち合いについての指摘もあり、まだまだ課題があるのだと感じました。
高安は夏巡業で左足を負傷し、それを乗り越えて秋場所に臨みましたが、初日は黒星スタート。
高安には、これから巻き返してほしいと思います。
霧島も白星、三大関がそろって初日白星
霧島は琴勝峰を上手投げで破りました。
解説では、稽古の成果が出ていて、相手に激しく突っ張られても体勢が崩れないという話がありました。
一方の琴勝峰についても、優勝してから相撲が力強くなったとの評価。
負けはしましたが、いい相撲だったという解説でした。
安青錦、琴桜、霧島の三大関がそろって初日白星。
大関陣のこれからの戦いにも注目です。
結びの一番、大の里は白星
結びの一番は、大の里と大栄翔。
大の里がはたき込みで勝ちました。
この一番では、解説者が大の里の右胸にある丸い傷について、稽古を頑張ったからできた傷なのだろうかと話していました。
もう一人の解説者は、大の里がもがき苦しみながら稽古をしていたように見えたと話していました。
相手に中に入られ、少し引いた大の里。
どう相撲を取ればいいのか悩んでいるのではないか、相撲の取り方を忘れてしまったのではないか、という厳しい見方もありました。
そして、解説者から出たのが「毒饅頭」という表現でした。
大の里にとって、引き技やはたき込みは強みでもあります。
しかし、それに頼りすぎることは課題にもなります。
「毒饅頭」という言葉には、大の里の強みでもある引き技やはたき込みへの強い警戒と、戒めの意味が込められているように感じました。
初日は白星となりましたが、大の里にとっても今場所は自分の相撲を見つめ直す場所になるのかもしれません。
これから15日間、どんな相撲を見せてくれるのか注目したいと思います。
優勝写真額の表彰式もありました
初日の序盤式では、優勝写真額を飾る表彰式も行われました。
最初は5月場所で優勝した若隆景。
今回は休場のため、部屋の親方が代理で受け取りました。
そして7月場所で優勝した安青錦の表彰もありました。
若隆景本人が土俵に姿を見せなかったことは、やはり少し寂しく感じました。
5月場所で優勝したときの姿を思い出すと、なおさらです。
でも、今は身体を治すことが一番。
また元気になって土俵に戻ってきてくれる日を待ちたいと思います。
秋場所は始まったばかり
秋場所初日は、楽しみにしていた力士の休場があった一方で、兄弟力士の活躍や、久しぶりの対戦など、心に残る取組もたくさんありました。
特に朝翠龍と朝紅龍の兄弟そろっての初日白星は、とても印象に残りました。
そして私はやっぱり、若隆景のことが気になります。
今場所は土俵で見ることはできませんが、これまで何度もけがを乗り越えてきた若隆景です。
今はしっかり身体を休めて、リハビリに取り組んでほしいと思います。
そして、また元気な姿で土俵に戻ってきてくれることを願っています。
若元春には弟の分まで、今場所頑張ってほしいです。
秋場所はまだ始まったばかり。
これからも気になった取組を楽しみながら、15日間見届けたいと思います。

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